ハードゴア HARDGORE 

歴史的ポルノ映画「ディープ・スロート」の検証映画で

去年か一昨年「インサイド・ディープ・スロート」ってな映画が公開されました。

なんか女性向けの売り方をしてたんでしょうか。オサレでした。宣伝が。

まぁ数年来「キャンディー」「ラス・メイヤー作品」等、

購買層を女性に向けた宣伝でポルノ映画を売ろうとしている輩がおりますが、

まぁ。頑張れ。

で、映画史において特異な位置に置かれているポルノ映画が数本ございまして

前述の「ディープ・スロート」そして「グリーン・ドア

この二本はカルト映画として認識されております。

ディープ・スロート」はその興収、巻き起こした社会現象。

グリーン・ドア」はその芸術性においてカルト映画の殿堂入りを果たしました。

でだ。本題に入るよ。

今回ご紹介する「ハードゴア」もその一本に入る?かな? 入るのかなー。

入んねぇだろーなー。


※注意 この映画の解説につきましては、性的に不快ですよ。ですです。

なおかつ、非常に猟奇的、暴力的表現も含まれますのであらかじめご承知おき下さい。

読んだあとで怒らない様に。

と。 逃げをあらかじめ打っておいてだな。

看板立てたからな。 始めるべ。

タイトル:Hardgore (1974)米 監督:Michael Hugo 主演:Dianne Galke

あらすじ。

ニンフォマニアのマリアは治療のためフォックスフォロー診療所を訪れる。

早速看護婦とレズプレイに明け暮れるマリア。


何故にパンツ丸出し?とか考えない。だってポルノだし。


翌日、その看護婦が縊死体でマリアの部屋に投げ込まれる。

慌てて部屋から飛び出すマリア。

ストッキングで覆面をした男に捕まり、怪しげな部屋に連れ込まれる。

そこでは悪魔崇拝と乱交の宴が繰り広げられていた・・・。


ハードコアポルノなんで、セックスしまくりなのはアタリマエ。

「ハードゴア」の特殊な点は全てにおいて徹底的にインモラルであることです。

前述の「ディープ・スロート」「グリーン・ドア」と毛色がかなり違います。

「ハードゴア」ではハードコアポルノお約束事項以外に

  • 死体性交
  • 性器切断
  • 猟奇殺人
  • 断頭台ファック


オートメイトオルガズム。つうらしい。


等等、陰惨極まりない表現が横溢しております。

背徳を絵に描いたらこうなったってな映画ですよ。

やったらスゲーよなー。ってアイディア全てぶち込んでますよ。

さすがアメリカ人。加減つうものを知りません。

つうか、さすがにアメリカでも特殊視されてまして、伝説となっております(一部好事家)

同じアメリカ人がビビるくらいです。やりすぎです。

この「やりすぎ」がこの映画を伝説としたわけです。(一部好事家)

ショッキング、あるいはグロテスクな映像というものは大抵言い訳が添えられています。

怖いもの、奇妙なものを見たいという欲求を

「戦争、事故、災害等々の悲惨さを訴える」とかなんとか そういったオブラートに包んでね。

この映画は何の飾りも言い訳も無く、

ただ興味が赴くまま 何の思想も主張も無く、

暴力、淫蕩、背徳の数々をフィルムに焼き付けただけです。

なのにそれはプリミティブな分、強く、本当に強力にホドロフスキーブニュエル

あるいはケネス・アンガーの映像と全く変わらない魔力を放ち

ワシの心臓を締め付けます。

単に毒気に当てられたと信じたいものですが

そのフィルムには単にアングラポルノでは片付けられない "なにか"が刻まれているのです。

なにものかがね。

ああ。見たい人は海外から買ってください。